高齢者の見守り協定を結んだ朝山市長(右から3人目)と里本部長(同4人目)
地域見守り活動で グリーンストアと協定 奄美市
奄美市は25日、㈱グリーンストア(里泰慶代表取締役)と、高齢者に異変があったことを知らせる「高齢者など見守りに関する協定」を締結した。住み慣れた土地で暮らし続けるための地域社会づくり(地域包括ケアシステム)の一環。地域福祉の向上が期待されている。
市内に5店舗を展開する同社によると、7月2日から軽車両による「移動スーパー」事業をスタート。市郊外の3ルート(上方、下方、住用)を週2回移動し商品提供するという。今回の協定は巡回型事業の実施に伴い、結んだものだ。
奄美市は地域のお年寄りを見守る取り組みとして、4年前から戸別訪問を行う事業所との通報体制づくりに着手。賛同した事業所との見守り協定は、今回で14事業所目を数える。協定期間は締結から1年間有効で、申し立てがない場合、さらに1年間更新される。
同日、市役所市で調印式があり、朝山毅市長と同社の里真一取締役本部長が協定書を取り交わした。通常業務中に訪問した高齢者宅での異変や高齢者からの相談に対し、行政窓口への通報など対応について確認した。
朝山市長は高齢化が進む社会の実情を踏まえ、「生活弱者に対し、地域で助け合う社会づくりは今後、ますます重要になる」と述べた。それに対し里本部長は「商品販売を通じて、お年寄りの見守りに取り組みたい」と話し、地元企業としての地域貢献を強調した。