認知症予防の生活習慣学ぶ

認知症予防の生活習慣学ぶ

身近にできる運動として「指の体操」なども紹介した

「自力でできる運動」推奨 龍郷町 健康教室

 介護について理解促進を図り、介護者と地域のつながりも深めようと、龍郷町老人クラブ連合会など主催の「高齢者ふれあいサロン」が26日、同町りゅうがく館であった。クラブ員など約100人が参加。要介護者になる要因で最も多い認知症について講話があり、身近で介護する際の接し方、発症予防のために重要となる生活習慣などについて理解を深めた。

 県介護実習・普及センターとの共催。「楽らく脳の健康教室」と題し、社会福祉法人興正会・出水の里の池上翔氏が講師を務めた。

 冒頭、池上氏は近年の高齢化について触れ、男女それぞれの健康寿命(男性72歳、女性75歳)と、平均寿命との差異を指摘し「この間に何ができるかが大事」と健康増進の重要性を強調した。

 認知症は「分かる力が低下する」脳の病気とし、記憶障害、理解・判断力の障害など直接起こる中核症状は治りにくいとする一方、性格や環境、人間関係などの要因による精神症状や行動に支障が出る「行動・心理症状(BPSD)は治る可能性」があり、周囲の人たちの理解を求めた。

 認知症の予防として▽食生活▽適度な運動▽正しい生活習慣▽脳の活性化―を挙げ、さらに脳の活性化に①快刺激②褒め合い③コミュニケーション④役割を演じる⑤失敗を防ぐ支援―の5原則を紹介した。

 運動について「エレベーターを使わず階段を。降りるバス停を一つずらして歩くなど、自力でできることを取り入れてほしい」などと呼びかけ。また、数種の指の体操などできるレクリエーションも取り入れられ、参加者は楽しみながらできる取り組みについても理解を深めた。