「いせん寺子屋」開講

「いせん寺子屋」開講

元プロサッカー選手で事業家の結城耕造氏が第1回講師を務めた「いせん寺子屋」講座=6月30日、伊仙町

「夢を諦めないで…」
第1回講師に元サッカープロ選手

 【徳之島】児童生徒らの地元学・キャリア教育・入試対策の伊仙町2018年度「いせん寺子屋」(町主催)の開講式が30日、伊仙町農業支援センター会議室であった。島内外の各分野の専門家らを講師に招へいする13講座と、中高生ら受験対策のネット授業を計画。第1回講座では、元プロサッカー選手で会社社長の結城耕造氏(39)=東京都=が「プロサッカー選手になるためには」をテーマに講話した。

 「いせん寺子屋」講座は、合計特殊出生率日本一の町で育った元気な子らが、その能力と可能性をさらに伸ばし、将来的に徳之島・日本・世界で活躍できる人材の育成が目的。まち・ひと・しごと創生寄付活用事業」と「きばらでぇ伊仙応援寄付金」(ふるさと納税)などを活用して16年度にスタート。

 3年目の今年度の特徴としてプロスポーツ選手や、日本で生まれ育ち公立高校から米・ハーバード大学を首席で卒業したウェブデザイナー、小説家など様々な職種の講師をピックアップ。受講生は随時募集していく。開催期間は来年2月まで。

 並行して学校の夏・冬期休業中には中学3年生、高校2・3年生らを対象に、東大ネットワークアカデミーによる双方向ネット授業も計画している。

 開講式にはサッカー少年ら含め受講生約25人が参加した。大久保明町長は「島の伝統文化を大切にしながら、好奇心と興味を持つことが大事」。直章一郎教育長は「同じ目標を持って集団で行動すると信じられない力に。勉強は苦しいが諦めずに頑張って欲しい」と励ました。

 第1回講座講師の結城氏は、プロ選手として02年~10年にかけてジェフ市原やサンフレッチェ広島、ドイツ・デュッセルドルフなどで活躍した。在ドイツの幼少期、言葉の壁を越えて友情を育んでくれたサッカーとの出会い。数えきれない挫折に屈せずに追い求め実現したプロの夢。自らの軌跡をふり返りながら、少年たちに「夢を諦めないで。夢を叶えることで、多くの人たちを幸せにもできる」と呼びかけた。

 「いせん寺子屋」講座に関する問い合わせは▽同町社会教育課(電話0997‐86‐4653)か▽同町未来創生課(電話86‐3111)へ。