第42期奄美群島水産振興協議会総会
第42期奄美群島水産振興協議会(奥田忠廣会長)通常総会が4日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルで開かれた。開会あいさつで奥田会長は「種苗生産の再開を求め県に要望した結果、シラヒゲウニは2018年度に垂水市にある公益財団法人かごしま豊かな海づくり協会で種苗生産を手掛け、ヤコウガイの種苗生産については、18年度検討するとのことだった」と報告。17年度収支決算は、当期未処理損失金28万4836円の赤字を計上した。次期繰越剰余金は5435万円余り。
奥田会長は「漁業発展に向け、国や県へ要請活動を行ってきた。組合員の航海と操業の安全を祈念している」などと述べた。県水産団体の野村義也会長(代読)、県大島支庁林務水産部の福留哲朗部長が来賓あいさつした。
18年度収支計画では、シラヒゲウニ種苗生産費として、県が150万円助成し、奄水協も150万円助成を予定。支出の部では、水産振興資金として奄水協から加盟各漁協へ総額700万円を配分する計画。
総会終了後、18年度奄美地域栽培漁業推進協議会総会、奄美大島地区人工魚礁管理運営協議会総会、県水域環境美化推進協議会奄美支部総会(年度末解散を承認)があった。
奄美地域栽培漁業推進協議会総会の席上、県水産振興課の方針報告があった。①シラヒゲウニ種苗生産に関しては、県水産技術開発センターが、今年度は(公財)かごしま豊かな海づくり協会への技術移転および指導を実施する。5月末に同センター職員による生産現場および必要資機材など確認し、指導した②かごしま豊かな海づくり協会は、親ウニ養成や採卵、浮遊期、波板飼育を実施し、稚ウニを生産する計画。生産1回次当たり約300万円の飼育経費が必要となる見込み(18年度は試験生産のため、生産個数は不確定)③県大島支庁は、地域振興事業として、親ウニ養成・放流、ヤコウガイ稚貝の中間育成・放流を計画。現在、ウニの採捕を実施中。ヤコウガイ採捕は8月以降予定④ヤコウガイの種苗生産は、検討中―としている。