夏休み泥染め体験教室

夏休み泥染め体験教室

服や手足が汚れても真剣に泥染めをする子どもたち

「体験し、愛着持って」
家族連れ46人参加、盛況

 

本場奄美大島紬再生協議会(会長・前田豊成本場奄美大島紬協同組合代表理事)は15日、奄美市名瀬伊津部勝の泥染公園で「夏休み泥染め体験教室」を開いた。今回は盛況で、28家族46人が参加。テーチ木(シャリンバイ)染め、泥染めでTシャツをデザインし、大島紬への関心を高めた。

同市紬観光課によると、教室は同協議会が毎月15日に定める「すきすき紬デー」の一環。毎月この日に合わせ、小物づくりのワークショップや、講座など、着物に限らず大島紬に親しんでもらうプログラムを実施。夏休み時期にあたる8月には子どもたちに大島紬制作の工程を知ることができるように同教室を開いている。

昨年度から市内各小学校にも周知を実施し、参加者数は増加傾向にあるという。同課担当者は「これだけ多くの人が大島紬に関心を持ってくれていると考えればありがたい。参加した子どもたちの中から一人でも紬産業に関わる人が出てくれたら」と話した。

子どもたちはテーチ木染め21回、泥染め1回の工程を3度繰り返し、徐々に色がつく様子を楽しんだ。泥田では最初、「気持ち悪い」「冷たい」などの嫌悪感を示す子どももいたが3回目にもなると真剣な表情で作業にあたる様子を見せた。

伊津部小6年の森美咲希さん(11)は「泥田は足が動かしづらくはまってしまったが、楽しかった。おばあちゃんが機織りをしているのを見たことがあったが、今回参加して、より大島紬に親しむことができた。藍染めなども体験してみたい」と笑顔だった。

同公園の野崎松夫代表は「見るだけでなく、体験しないとわからないことも多い。小さい時に経験することで、大人になってからも紬への愛着を持ってもらいたい」と語った。