デマンド実証運行へ

デマンド実証運行へ

デマンド交通実証事業の10月スタートを承認した

10月から打田原、前肥田地区で
奄美市・公共交通活性化協

 奄美市は22日、市役所会議室で「地域公共交通活性化協議会」(会長・武下義広商工観光部長)の2018年度第2回会合を開いた。公共交通不便地域の解消に向け、同市笠利町の打田原・前肥田地区と町中心部を結ぶデマンド型乗合タクシーの実証運行事業計画を承認し、10月から半年間スタートさせることを決めた。

 協議会は市、県の行政機関ほか交通や観光の約20団体で構成。不便地域住民の移動手段確保を目的に同事業の実施を認めた。

 デマンド運行は、公共交通機関(バス)の運行がない同地区3集落(鯨浜、打田原、前肥田)の住民を対象に、同地区~手花部バス停~赤木名地区内(事業者車庫、笠利診療所、Aコープ)のコースを規定。利用者の自宅最寄り地点と各停車地間をセダンタイプの車両で移動するもの。

 事前予約があった場合のみ運行。週3日(火、木、土曜)、1日4便を基本ダイヤとし、一つの便に複数の予約者がいる場合は乗り合いとなる。名瀬や空港方面行きのバス路線に乗り継ぐことも可能だ。

 料金は1人片道一律200円(集落内)、同400円(赤木名まで)。事前の利用者登録が必要で、利用時は運行事業者に電話予約する。

 会では、事務局の同市商水情報課が運行計画の料金やルート設定などを説明。事業目標は利用者数1日当たり平均2人とした。

 今後は対象集落の住民にアンケートを行い、利用状況や満足度など実態調査する予定。
 委員から「予約後のキャンセルは可能か」「実証期間の延長はあるのか」などの指摘に対し、事務局は「配車する都合上、原則当日キャンセルは不可」「住民ニーズだけでなく、行政負担の低減を含めながら、事業の検証利用拡充に努めたい」とした。

 そのほか廃止代替バス路線などの見直し修正も承認。廃止代替路線で新設する「奄美空港~大笠利~佐仁」系統の運行回数を、平日8・5→8・0回、土日祝8・0→7・5回とした。
 次回開催は来年2~3月上旬ごろ。