ゴマ収穫50%ダウン見通し

ゴマ収穫50%ダウン見通し

台風接近による強風にあおられる収穫前の白ゴマ(21日午後1時ごろ、喜界町赤連)

喜界 2年連続被害
生産者の農業収入影響

 台風19号による喜界島島内の白ゴマ被害額が約1億3500万円に上ることが23日、わかった。喜界町の被害調査によると、台風接近(20・21日)で島内全域が最大瞬間風速40・6㍍を観測する暴風域に巻き込まれたたため倒伏や折損の風害が広がり、今期収穫(約90㌧見込み)は50%ダウンする見通し。今後は湿害などの影響も懸念され、収穫作業を急ぐ島内生産者も少なくないという。

 同島はゴマの栽培に適した気候、土壌のため国内最大の白ゴマ産地となっている。島内栽培面積は約150㌶。収穫時期は例年7~9月で、ほとんどが島外に出荷される主要品目だ。

 同町によるとゴマの生産量は平年約70~80㌧。今年度のシーズン当初は天候も安定し、株も順調に成長。単収(10㌃当たり)は例年並みの約60㌔として、収穫額約2億7千万円を見込んでいたが、収穫作業半ばでの台風直撃。連続台風、豪雨のため生産量約21㌧と大幅に落ち込んだ昨年度に続き、2年連続で大きな被害を受けた。

 同町農業振興課は「ゴマは台風(風)に弱い。夏場の臨時収入としていた生産者へのダメージは大きい」とショックを隠せない。台風シーズンも続くことから、島内に警戒を呼びかけていく方針。