テープカットで開所を祝う関係者たち
奄美市名瀬朝戸に完成した同市立学校給食センター
奄美市は24日、9月から稼働を始める同市名瀬朝戸に完成した同市立学校給食センターの「開所式」を同センターで行った。朝山毅奄美市長らがテープカットを行い、学校関係者など70人が新たなセンターの完成を祝福。調理能力は1日最大4000食分で、9月3日から名瀬・住用地区の小中学校全18校を対象に、安心・安全で地域の食を生かしたおいしい給食を提供していく。
同センターは、2014年9月に同整備検討委員会を発足し、17年9月から建設工事に着工。施設は鉄骨造2階建で、敷地面積6530平方㍍(延べ床面積2050平方㍍)。総事業費は約17億5000万円となっている。
同施設の大きな特徴は、床を乾いた状態に保つことで雑菌の繁殖を抑える「完全ドライシステム」を1階調理室に採用。汚染作業区域と非汚染区域を完全に分離することで、衛生面の管理を徹底した。
また、食物アレルギーに対応するため専用調理室を持つ2献立ラインを導入。調理員が外部との接触を避けるための、見学通路なども設けられた。
同センターは今後、▽安全・安心で栄養バランスを考慮した給食の提供▽栄養教諭による食育教育の推進▽地場産品の積極的な活用―などを基本理念に掲げ、名瀬・住用地区の小中学校全18校の、学校給食の調理と配送を担っていく。
開所式で朝山市長は「安全確実でおいしい給食を届けることが最優先。役割・機能性が発揮できるよう努めていきたいと」とあいさつ。要田憲雄同市教育長は「具体的運用通して改善を図りながら、地産地消など地域に根差した役割を果たしたい」と完成を祝った。
この後、朝山市長や児童・生徒代表たち8人が施設の開所を祝うテープカット。奄美の鶏飯や島ウリを使った給食の試食会やセンターの見学なども行った。
同センター・龍和隆所長は「安全・衛生管理を徹底し、おいしい給食を子どもたちに届け続けたい」と抱負を語った。