給食センターの稼働初日、配送トラックが次々に出発した(3日午後11時ごろ)
奄美市名瀬朝戸で8月に完成した同市立学校給食センターが3日、本格稼働した。名瀬・住用地区の全小中学校18校(1日当たり約4千食)分を一括調理。食器と食缶を満載した配送トラックが午前11時ごろから次々に出発し、予定通り各校に温かい給食を届けた。
同市内では2カ所目。給食施設老朽化や完全ドライシステム導入による衛生管理の徹底を図るためセンター方式に移行。施設は鉄骨造2階建で敷地面積6530平方㍍(延べ床面積2050平方㍍)。総事業費約17億5000万円を計上した。
配送計画によると同地区内に7ルートを設け、2㌧トラックで食器と食缶(献立入り)をコンテナ輸送。食缶は高い保温・保冷性があり、センター出発から約1時間以内で各校の受配施設に到着するという。
2学期スタートとなったこの日のメニューは、▽小学校=ビーフカレー、牛乳、野菜ソテー▽中学校(小中校含む)=ごはん、牛乳、紅白すまし汁、白身フライ、千切りキャベツ。
同市の芦花部小中学校(加塩和宏校長、児童生徒45人)では、加塩校長や担当教諭が初搬入を観察。給食時間は当番の児童生徒による配膳や食事する様子を見守った。
子どもたちは新調した食事用トレーや食器、箸に注目。小4・広政華乃=かの=さんは「温かくておいしかった。食器も新しくなってよかった」。中1・満想=おもい=君は「味付けが少し変わったけれどおいしい。これからも給食を楽しみにしたい」と笑顔だった。
同センターは現場や学校の意見を反映させながら、安心・安全な給食提供に取り組む方針。龍和隆所長は初日稼働について、「無事提供できてほっとしている」と振り返り、「今後も衛生管理を徹底して、給食提供に努めたい」と語った。