関空、運航再開見通し立たず

関空、運航再開見通し立たず

発着時間を表す掲示板に関西行きの欠航が示された(5日午前、奄美市笠利町奄美空港)

バニラ・JALで奄美便欠航

 4日、近畿地方に上陸した台風21号の影響で大阪府泉佐野市の関西国際空港が広い範囲で冠水した。5日現在も空港施設の被害の全容は判明しておらず、運航再開の見通しは立っていない。

 奄美大島と同空港を結ぶ便を運航するバニラ・エアは、5日の奄美大島―関西間の往復便を欠航。6日についても1便の欠航を決めている(午後6時現在)。日本航空(JAL)の奄美大島―大阪(伊丹)便も機材繰りが原因で欠航となった。

 この日、奄美市笠利町の奄美空港には予約変更・キャンセル手続きなどを目的に旅行客などが多く訪れた。同空港内のバニラ・エアのカウンターに立つ職員は「問い合わせは多いが、関西以外の路線は成田便しかないため、他社を紹介している。カウンターに直接訪れる人も午前中だけで20人ぐらいいた」と話した。

 観光で奄美大島を訪れていた大阪府の鳴尾龍一郎さん(27)と兵庫県の谷真奈美さん(25)はバニラ・エアを利用し4日に大阪に戻る予定だったという。欠航を受け1日延泊し、鹿児島を経由し、伊丹空港に飛ぶチケットを確保。2人は

「鹿児島から電車で帰ろうとも考えたが、停電で途中までしか運行していないと聞いた。帰りの航空運賃が当初予定していた便の3倍以上になってしまって辛い」とため息をついた。

 バニラ・エア担当者は「今はお客様のためになるような代替案を検討している段階。閉鎖の長期化は非常に困る。1日も早く復旧してほしい」と話した。