県選管は18歳以上の有権者である選挙人名簿登録者数(2018年9月1日現在)をまとめ公表した。奄美の有権者数は9万1458人で、前年同期との比較により一年間で1054人も減少した。市町村別にみると増加したのは龍郷町のみで、奄美市や瀬戸内町、喜界町、徳之島町は三桁台の減少数となっている。
県全体の有権者数は136万9340人(男63万5438人、女73万3902人)となり、前年同期比では1万477人減少した。前年との比較で市計7787人減、町村計2690人減となった。
奄美の状況をみると、大島郡が5万5567人(男2万7305人、女2万8262人)、奄美市3万5891人(男1万6806人、女1万9085人)。前年比では大島郡738人、奄美市316人それぞれ減少している。
市町村別でみた場合、減少数が三桁なのは奄美市のほか、瀬戸内町(148人)、喜界町(111人)、徳之島町(146人)。有権者数が少ない大和村(6人)や宇検村(7人)は一桁の減少だった。一方、龍郷町の増加数は21人。県内の市町村でみても大半が有権者数減で、龍郷町以外に増えたのは姶良市(199人)だけ。県内での増加は1市1町にとどまっている。
有権者数の増加について龍郷町の竹田泰典町長は「奄美市に隣接する地の利の良さのほか、子育てのしやすさによって若い世代の居住につながっているのではないか。高校生バス通学費の全額補助、保育施設や放課後児童クラブの増設、社会福祉施設が多いことで就労の場が確保されている」と語り、住民が暮らしやすい環境に重点的に取り組むため「まずは地域住民の声を積極的に行政の施策に反映させたい。仕組みとして確立し、役場に住民がものを言える雰囲気づくりに努めている」と強調する。
なお、選挙人名簿登録者数を任期満了に伴い来春行われる県議選挙区別にみると、奄美市と龍郷町で構成する奄美市区4万816人(男1万9159人、女2万1657人)、10町村で構成する大島郡区5万642人(男2万4952人、女2万5690人)となっている。