名瀬~今里間運行の縮小などダイヤ見直しを図る「しまバス」(写真は名瀬市街地)
奄美大島の路線バス会社「㈱しまバス」(岩崎勇登代表取締役、本社・奄美市名瀬)は27日、路線の運行本数減や小型車両による接続など効率化を図るため、島内ダイヤを大幅に見直すことを明らかにした。岩崎代表は「路線再編を中心に人材確保や車両運用の適正化を図りながら、島民の足として路線バスの運行維持に努めていく」と理解を求めた。10月1日から実施する。
同社によると現在、島内で46ダイヤ(平日185便、土日145便)を運行。今回の見直しでダイヤ数は減る方向。名瀬を起点として便数の最終調整に入っているという。
変更点をみると、大和村での往復ダイヤは平日8→7・5、土日祝6→5に。また大棚~名瀬間に縮小(通学バスを除く)し、今里~大棚区間は同村主体で運行するとした。
龍郷町ではビッグⅡ~名瀬間を分け、ビッグⅡ~安木屋場、安木屋場~名瀬に。戸口線はセダン型タクシーを導入し運行(土日は予約制)。また奄美市笠利町でも経路分断があり、佐仁~奄美空港間はジャンボタクシーで運行。
瀬戸内町では、名瀬との往復ダイヤは平日9・5→9、土日祝10・5→9・5に減る。
なお今年6月に供用開始した「名瀬都市計画道路末広・港線」の末広工区線に新たに停留所を設ける計画もわかった。3系統の古見方方面に向かう便が対象(午前10時~午後5時)で、1日当たり約100便が運行する見通し。今後は全系統運行の準備を進めており、買い物客の利便性や集客向上が期待されている。
見直しについて同社はダイヤの見直しと圧縮、車両と人材(ドライバー)配置による路線維持の強化を強調。岩崎代表は乗り継ぎが増えることなどを挙げた上で、「運行規模を出来る限り縮小せず、普通2種免許の運転手の活用や新規路線の展開などで路線の安定化につなげたい」と語った。