農業被害 県全体で40億超え

農業被害 県全体で40億超え

台風24号で根元から倒れたサトウキビ=9月30日、知名町田皆=

台風24号被害
アメダス障害 与論で雨量観測できず

県は5日、台風24号の被害状況を発表した。同日午後3時現在、県全体の農業関係の被害額は40億3877万円となっている。農作物への被害額26億9599万円のうち、工芸作物(大島、熊毛)への被害が顕著で、13億8246万円にのぼっている。

同発表によると、県全体の農作物の被害額(被害面積)は 26億9599万円(1万4911㌶)。サトウキビを含む工芸作物は13億8246万円(9020㌶)と甚大。そのほかの作物をみると、▽野菜(県内全域)は9億5079万円(2083㌶)▽果樹(県内全域)9557万円(410㌶)▽果樹樹体(県内全域)794万円(1・8㌶)。

農業施設への被害も県内全域で発生しており、園芸関係467件、畜産関係572件の計1039件で、合計9億7178万円。耕地関係では大島地区のほか鹿児島、南薩、大隅、熊毛で農地53カ所、農業用施設46カ所の計99件の被害があり、被害額3億7100万円が確認されている。

新たに住家被害も確認されており、奄美群島内での住家被害は3647棟に。非住家被害も含めると4252棟となった。

与論町では台風24号接近時に同町役場に気象庁が設置したアメダスに障害が発生し9月30日以降、降水量が観測できない状況に。台風25号の接近など必要な用途もあり、同町役場職員は「体感と実際の降水量が違う場合もあり、参考にしていた。早期の復旧を願っている」と困惑している。名瀬測候所によると、復旧の見通しは立っていないという。

奄美市は、崩土のため全面通行止めとなっていた奄美市名瀬小浜町の市道小浜28号線を、一部時間で片側通行とすることを発表。片側通行の時間は▽6日=午後5時半~7時半▽7日=午前6時半~8時半、午後5時半~7時半。同市は「状況次第では片側通行時間内でも全面通行止めとなる場合もある」としている。