高さ10㍍弱の巨樹・ソウシジュ

花の数が多く、ソウシジュの木全体が黄色に染まっているよう(西康範さん撮影)

黄色い花、無数に開花
宇検村田検

 宇検村田検の田検中学校の正門前には、高さ10㍍弱と一帯でも目立つ巨樹の「ソウシジュ(相思樹)」がある。現在開花期で、黄色が鮮やかな小さい花を無数に咲かせているのを西康範さんが撮影した。

 西さんによると、道路沿いに街路樹として植栽されたとみられ、周辺には2本あるが、撮影したソウシジュは目視で7~8㍍、まっすぐに伸びているという。「成長が早い木で、花は道路沿いに突き出すように、ものすごい量で咲いていた。とても甘い香りで、芳香が周辺に漂っていた」と西さん。花の量から木が黄色に染まっているようだ。奄美市笠利町には道路の両サイドに植栽された並木もあるという。

 南方新社発行の『琉球・植物図鑑』によると、台湾・フィリピンが原産で、沖縄から奄美に持ち込まれたとみられている。やせ地でも生育可能な常緑高木で、かつては荒廃地の造林樹種や農耕地の防風樹として植栽されたという。花序は球形で、黄色の小花が密につく。