GCF「島ぬ宝ふるさと納税」

GCFによる徳之島高への「島ぬ宝ふるさと納税」をアピールする関係者=11日、徳之島高校で

徳之島高も対象に 徳之島町が県内初

 【徳之島】徳之島町はふるさと納税対策の一環で、自治体によるガバメントクラウドファンディング(GCF)を6月から推進。その第2弾の取り組みとして11日、県立徳之島高校(立石賢二校長)に協力する「島ぬ宝ふるさと納税」をスタート。ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」運営会社、町、学校側が合同会見した。

 同町は、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を活用した寄付の使途希望で最も多い「島の環境・保全」にGCFを活用する奄美群島自治体初の「徳之島アマミノクロウサギ共存事業(通称・アマミノクロウサギふるさと納税)」を6月から実施。今回の第2弾は「広域連携GCFで未来を担う高校生応援プロジェクト」の一環。徳之島町をはじめ長野県白馬村、岡山県玉野市、愛知県高浜市、三重県志摩市が参加している。

 徳之島町・徳之島高への「島ぬ宝ふるさと納税」のコンセプトは「離島ハンデの克服!高校生の視野を広げ、意欲と主体性を喚起する機会・環境の提供」―。事業実施のスケジュールは18年度が自学自習拠点の整備、動画教材など購入、19年度は地元事業者・外部講師の講演会、総合的な探求活動における地域との連携充実など。寄付者には、生徒たちが作ったジャガイモと「豚味噌」を贈るという。

 会見で高岡秀規町長は「ふるさと納税では単独でも子どもたちの支援、環境保全などに取り組む心が芽生えたことが大きな成果。成功させ持続可能な応援プロジェクトに」。立石校長は「学校行事で生徒たちが見せるあの意欲を学習、進路面に生かせないか悩んでいたが、GCF事業は〝渡りに船〟。少数化の中にもオールラウンドで自己肯定感を高めて卒業、巣立つための事業に」。生徒会長の幸山千尋さん(2年生)は「徳之島でしかできない体験、本土の生徒たちに負けない学力づくり。中学生たちが行きたいと思う徳高にしたい」と期待を述べた。

 引き続き、総合サイト「ふるさとチョイス」企画運営会社㈱トラストバンクのGCF事業統括者の浪越達夫氏が、同事業で期待できる効果①発信力強化に伴う共感と寄付金の増加②経験やノウハウ共有による課題解決力の強化③日本が抱える大きな課題への寄付者の意思が直接反映される寄付文化の情勢―など交え同プロジェクトの概要を紹介した。