成田空港シンポ

成田空港シンポ

成田空港開港40周年記念シンポジウムで説明する、朝山毅奄美市長(提供写真)

「奄美大島の認知度向上」 LCCの経済効果説明

 【東京】NAA(成田国際空港)と成田国際空港振興協会はこのほど、成田市のホテル、ヒルトン成田で「成田空港開港40周年&国内20都市就航記念シンポジウム」を開催した。LCC各社のトップがプレゼンテーションを行う中で、朝山毅奄美市長もプレゼンター、パネラーとして参加、成田とLCCがもたらした経済効果などを説明した。

 最初に登壇したのは、成田国際空港振興協会の深谷憲一会長。2012年に成田を拠点としてジェットスター・ジャパンなどが就航したことから始まった、成田とLCCとの関係などを説明。今後も、「空港容量を拡大するなどして、空港に寄せられる期待に応えたい」と述べた。

 NAAの濱田達也常務取締役らに続いて、14年に成田と奄美大島線を就航させたバニラ・エアの五島勝也代表取締役社長がプレゼン。就航前は83万人に過ぎなかった旅客数が、14年度は143万人まで増加、さらに17年度は197万人となっている結果を示しながら、「もしLCCがなかったら移動していないと答えた人が22%も存在している。こういった需要の開拓に取り組んでいる」と語った。

 朝山市長は、「バニラ効果」を説明する立場で登壇。「バニラ・エアの利用客は2路線で約19万6千人。約77億円の経済波及効果を生み出している」。

 JAL(日本航空)も羽田空港と奄美大島を結んでいるが、バニラ・エアの就航以降一時減少したが、「LCCが就航したことで奄美大島の認知度が向上し、それによって利用客数は増加に転じている。新たな需要が掘り起こされたということ。競合ではない」と指摘。今後もLCCが成長していくことに大きな期待を込め、壇上から笑顔で語っていた。