沖永良部地区青年農業者会議

プロジェクトの成果を発表する農家(左端)=知名町=

3プロジェクトの成果報告 
新規品目の導入、キビ単収向上も

 【沖永良部】2018年度沖永良部地区青年農業者会議(沖永良部地区農業青年クラブ連絡協議会・大島支庁沖永良部事務所農業普及課主催)が30日、知名町商工会館会議室であった。農業青年3人が、現在取り組んでいるプロジェクトの実績及び中間発表を行い、今後の課題について意見を交わした。

 農家で取り組むプロジェクトの成果を発表し、課題解決能力の向上を図ろうと開催。新規就農者や指導農業士、役場職員ら約40人が参加した。

 「沖永良部に導入可能な新規品目野菜の検討」をテーマにした花田拓郎さんは、島の基幹作物(バレイショ・キビ・ユリなど)と作業競合しない冬場の品目として「ズッキーニ」を提案。栽培暦の作成や島外出荷などの実績を報告し「沖永良部をズッキーニの産地にするための第一歩が踏み出せた」と述べた。

 中間発表では、ユリ農家の幸山利忠さんが、テッポウユリの新品種「ピュアホルン」「プチホルン」を試験導入した成果を報告。今後の課題として「12月から3月までの長期栽培に取り組み、各作型や品種にあった球根選定や生産技術を習得したい」とした。

 このほか、キビ農家の福井源規さんは、キビの単収向上に向けた品種比較試験やメイチュウ防除試験などの結果を報告した。

 共同プロジェクトの発表もあり、和泊町4Hクラブ(農業青年クラブ)は「パインアップル」の栽培を目指して、品種の特性や沖縄への先進地視察の様子などを紹介した。

 知名町4Hクラブは、15年度から取り組んでいるプロジェクトで、バレンタインデーなどのイベント時に花を贈り花の消費量アップを目指す「フラワーバレンタイン大作戦」の成果を報告した。町内の女性を中心にフラワーバレンタインの認知度についてアンケート調査を行った結果から「沖永良部は花の島だが、フラワーバレンタインのことはあまり知られていなかった。さらに、花をプレゼントされた人も少なかった。これからは、花屋と連携した活動をしていきたい」と説明した。