奄美産の「ネサリチョコレート」と古酒のマッチングで沖縄展開(ノイズ・バリュー社提供)
奄美大島と沖縄の「物産と観光」を連携しようと、奄美大島内で生産・販売されているチョコレートがこのほど、沖縄本島内のホテルで販売された。沖縄でつくる古酒=クースー=(熟成した泡盛)と食べ合わせた「大人の味わい」の演出が話題を呼んでいる。
チョコレートは龍郷町の大島紬村が手掛けた「ネサリチョコレート」。ネサリとは奄美大島の方言で「おやつ・朝食」の意味。無添加で甘味付けにサトウキビを使用し、現在、ガーナやハイチ、ベリーズ、ブラジルなど各国の豆を原材料に8品目が紬村や島内5店頭に並ぶ。1個の価格は950円~。
今回、奄美産チョコの沖縄初進出に取り組んだノイズ・バリュー社(本社・那覇市)は、沖縄市やうるま市のリゾートホテルを中心に販路を展開。バーなどで古酒「樽貯蔵 新里7年」にネサリチョコを添え、上質で大人好みのメニューでリピーター客やインバウンドに向け新たな嗜好の開拓を目指す。
同社の青木元取締役は「高品質の製品に納得いただける層へアプローチし、奄美オリジナルの価値をPRしたい」。沖縄の観光動態の好調さを背景に、今月から本格的に売り出す計画だ。
チョコを開発した越間崇喜取締役によると、4年前に奄美の食材を使った加工品開発に着手。海外から取り寄せたカカオ豆を焙煎、かき混ぜて自家製チョコレートを製造する、全国的にも珍しい「ビーントゥバー」を2016年にスタートした。
地元の同町商工会を通じてノイズ社とつながり、地域ブランディングの方針で一致。今回の販路拡大が実現したという。越間取締役は「地域資源を活用した新しい方向として沖縄でのPRにつながれば」と意気込む。
チョコレートの問い合わせは電話0997―62―3100(大島紬村)まで。