木製看板・ベンチをバス停に

木製看板・ベンチをバス停に

子どもたちが集落名とイメージに合ったイラストが描かれた看板を設置した

「集落のこと知って」
瀬戸内町油井小中 森林環境税事業活用

 瀬戸内町の油井小中学校(今村浩二校長、全校児童生徒9人)は10日、8月の森林体験学習で制作した木製看板とベンチを集落内のバス停に設置した。今村校長は「ベンチは井戸端会議の場に、看板は観光客が立ち止り集落のことを少しでも知ってもらえるように使ってもらえれば」と語った。

 県は2005年度から森林環境税を導入し、森林間伐や普及啓発に関する公募型事業、県産木材使用のモデル的木造施設を設置する団体への助成などを行っている。同校は今年度の同税事業「未来につなぐ森林環境教育推進事業」を利用し、体験学習活動を進めてきた。

 体験学習活動は8月2日に実施。校区内の油井、須佐礼、阿鉄、久根津、小名瀬の5カ所のバス停に設置する看板と、既にベンチが設置されている油井を除く4カ所分のベンチを制作。いずれも県産木材を利用している。看板にはそれぞれ、▽豊年踊りのキャラクター「豊年隊 油井もーれ」(油井)▽稲穂(須佐礼)▽パッションフルーツ(阿鉄)▽クロマグロ(久根津)▽小名瀬(ハイビスカス)―と地区のイメージに合ったイラストも描かれた。

 この日、子どもたちは自分の住む集落の看板・ベンチ設置にいそしんだ(児童・生徒がいない小名瀬集落は全日に住民が作業)。集落住民や教職員らも手伝い、汗を流す姿が見られた。

 油井集落で作業した岡野真和=まなと=君(13)は「前にも小さいものがあったが気付かず素通りしてしまうようなものだった。今年新たに誕生した豊年踊りのキャラクターを、道路を通るいろんな人に知ってもらいたい」と話した。