徳之島きび生産対策本部・運営企画委

生産見込みや製糖操業計画など協議した徳之島きび生産対策本部運営企画委=12日、伊仙町

生産見込み16万5千㌧台に後退
成熟度は回復 年内操業開始に期待

 【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部の運営企画委員会が12日、県農業開発総合センター徳之島支場会議室(伊仙町)であった。台風24・25号被害を受けた2018/19年期産の生産見込み量は16万5562㌧と前期実績比2万6433㌧減。さとうきび増産基金(台風24号対策)は3町計1億4171万9千円。南西糖業㈱は年内操業開始も視野に今月20日に方針を決めるという。

 同社徳之島事業本部(原料統括部)によると、9月末の台風24号被害では3作ともに、ほ場ブリックスの成熟が急激に低下したが、10月下旬から夏植えが18%台、春植え・株出しも16~17%台に回復。だが、3作平均の茎長は前期比マイナス15・8%減、茎数もマイナス3・5%に低迷が続く。

 町別の生産見込み量(今月1日調査)は、▽徳之島町(1114㌶)=5万6385㌧(前期実績比2649㌧減)、10㌃平均単収5・061㌧(0・156㌧減)▽天城町(1160㌶)=6万1659㌧(1万4347㌧減)、単収5・315㌧(0・966㌧減)▽伊仙町(1085㌶)=4万7518㌧(9437㌧減)、単収4・380㌧(0・660㌧減)。3町合計で16万5562㌧(2万6438㌧減)、単収4・926㌧(0・601㌧減)に留まっている。

 一方、18年度さとうきび増産基金事業(台風24号対策)への国からの交付金は計1億4171万9千円(徳之島町4700万1千円、天城町4894万1千円、伊仙町4577万7千円=面積比按分)。台風被害による側枝の発芽など種苗確保への影響が懸念される中、国などは「種苗と土づくり対策」主体の活用を求めたという。

 南西糖業への原料搬入・製糖開始など製糖計画は、甘蔗(しゃ)成熟試験を基に社内協議を経て20日ごろに決める。生産農家の「越年資金」に配慮を求める声もあり、年内操業開始の場合は12月20日ごろから1週間(約1万㌧処理)を行い、1月9日ごろに再開。年明け操業の場合も同9日ごろになる見通しという。