グループごとに分かれて登壇者の課題解決法を模索したワークショップ
「瀬戸内町近未来会議」(同実行委員会、同町商工課青年部主催)が18日、同町古仁屋のきゅら島交流館であった。町内外から約50人が出席。基調講演の後、6組が登壇し、目標とそれに向けた課題を発表。ワークショップで課題解決策を模索した。
同会議は、今年2月に同町阿木名公民館で開かれた「奄美未来会議」(県主催)に着想を得て有志で実行委員会を発足。「町内で挑戦している人が一歩踏み出せる環境作り」として開催した。古仁屋高校の生徒たちと、地域をつなぐ場としての側面も持ち、同校から生徒会員4人が出席した。
基調講演では、大正大学地域構想研究所の浦崎太郎教授が、「近未来を開く若人はどうすれば育つのか?」をテーマに講話。浦崎教授は、「若者が学校の中ばかりで勉強し、地域と関わっていないため、卒業後に地域から離れていく」と解説。高校生が地域と交流を持ち、町づくりに参画した全国の事例を紹介した。
講演後のプレゼンテーションでは、同町地域おこし協力隊員や、飲食店経営者、唄者らが登壇。自身の挑戦する取り組みや、目標・課題などを紹介した。同校生徒会員らは、学校の生徒数が少なく、「寂しい」と訴え、「各学年50人、全校生徒150人を目指したい。アイデアを聴きたい」と呼び掛けた。
各登壇者が目標・課題を発表した後に、グループに分かれワークショップを実施し、課題解決に向け議論。同校のブースでは、出席者が▽町に溶け込み、大人との関わりを持つ▽同校のCMを作る▽SNSを使い、4コマ漫画などで分かりやすく魅力を発信する―などの対策を提案。生徒らからも「CM作りは絶対にした方がいい」などの声が上がった。
同校生徒会副会長の渡百花さん(15)は、「大人と話す機会は少ないので緊張したが、色々な意見を聞くことができて良い経験になった。今後はもっと地域とふれあっていきたい」と語った。
ワークショップでの意見を受け、各登壇者らが今後取り組む“マニフェスト”を宣言し、会議は終了。同実行委員会の山本美帆さん(33)は「今後も年に1回程度開くことを検討している。登壇者のマニフェストが実践されているかも継続して見ていきたい」と話した。