リスクマネージメント研修会

リスクマネージメント研修会

リスクについて語る野元さん

ガイドの心構えやリスク学ぶ
あまみ大島観光物産連

 (一社)あまみ大島観光物産連盟は10・11日、奄美大島3地区でツアーガイド事業者などに向けた「野外体験ツアー等におけるリスクマネージメント研修会」を奄美市、同笠利町、瀬戸内町の各会場で開いた。講師には、鹿児島県でシーカヤックなど自然ガイドを務める野元尚巳さんを招き講話やワークショップを実施。受講者らは、ガイドの心構えや事故などリスクを未然に防ぐ知識を学んだ。

 研修は、野外体験プログラムを実施するガイドや引率者などのリスクマネージメントに対する考え方・基本などを学ぶもの。11日の奄美文化センターでは受講者18人が、野外ツアーにおける安全管理や責任のあり方などを学んだ。

 野元さんはまず、自然と対峙するにあたって、スライドを見せながら自身の体験談などを紹介。自身・仲間・参加者の中で誰の命を最後まで確保するかという例題を挙げ、「一人でも多くの命を助け、賠償する義務があるガイドは、最後まで生きる必要がある」と、その責任や覚悟を問うた。

 ガイドが心がけることとして、▽保険に入る▽催行判断▽資格を取る―など解説。「プロもボランティアも事故があれば責任の重さは同じ。自己責任は裁判になれば通用しない」とし、スキルを高める資格や事故対応としての保険加入の重要を訴えた。

 野元さんは本当の安全安心については「サービスの質を高めることに他ならない」と説明。最後、「(保険や資格など)実際の仕事との矛盾を感じることはあるが、(リスク回避のためには)やらざるを得ないもの。頑張ってほしい」とアドバイスした。

 この後一同は、ワークショップ形式で情報交換。異なる業態で意見などを出しあった。