根絶に向け探索犬追加

根絶に向け探索犬追加

3頭目の糞探索犬として育成されるピピ(提供写真)

野生生物保護センター 嗅覚優れ、排除確認役割重要
ニュージーランド生まれの犬種

 環境省奄美野生生物保護センターは18日、奄美マングースバスターズに新たに糞探索犬として、海外から嗅覚に優れたジャーマンショートヘアポインターの雌1頭を導入し、訓練する予定であることを発表した。

 同省は2000年度から、奄美大島固有の生態系保全の目的でマングース駆除事業を実施。05年度には「奄美マングースバスターズ」を結成し、外来生物法に基づく防除事業を行ってきており、生息数が減少し17年度には捕獲数10頭だった。

 マングースの根絶に向けた対策強化で、今回新しいマングース探索犬を追加。新しく一員となったのは、ニュージーランドで今年9月に誕生したジャーマンショートヘアポインターの雌のピピ。今月16日に成田空港経由で奄美大島入り。同センターによると同種は嗅覚に優れ、ピピには探索によってマングースの糞が無いことを示し、マングースが排除されていることを確認する役割が期待されるとしている。

 マングース探索犬は、マングースの生体を探知・追尾して捕獲に貢献する生体探索犬と、マングースの糞を探知する糞探索犬の2タイプに分類される。糞探索犬はマングースの根絶確認および糞確認情報をもとに生体探索犬・わな捕獲と連携する役割があり、マングースの根絶達成に向け重要な存在とされている。

 現在、奄美大島では7人のハンドラーが11頭の生体探索犬とジャーマンシェパード2頭の糞探索犬が育成・運用されている。ピピは3頭目の糞探索犬としての育成訓練が予定されているという。