毛陣トンネルで防災訓練

毛陣トンネルで防災訓練

7機関から58人が参加し、迅速な連携体制を確認した

大島支庁 迅速な連携体制確認

県大島支庁建設課は19日、奄美市名瀬と瀬戸内町を結ぶ県道79号線にある大和村・毛陣トンネル(全長1212㍍)で交通事故を想定した防災訓練を行った。行政や交通、警察、消防などの7機関から58人が参加。初動対応、二次被害防止に向けた一連の流れを訓練し、各機関の迅速な連携体制を確認した。

同トンネルは1998年11月に供用を開始し、管内7番目の長さ。訓練は、大棚側坑口から75㍍地点で、普通乗用車が正面衝突し、運転手が脱出不能に。消防隊が負傷者を救出直後、漏えいしたガソリンに火が引火し、火災が発生したと想定した。

同庁・上大田孝成建設部長は「トンネル事故は一度起こると甚大な被害につながる。不測の事態に備え、きびきびと連携を図りたい」とあいさつ。午後9時40分、事故を知らせる警報とともに、訓練が始まった。

訓練では、119番通報を受けた救急隊員が現場に駆け付け、車に閉じ込められた運転手を救助。火災が発生したとの想定で、すぐさま消火にあたった。

鎮火確認後は、警官が目撃者聴取など現場検証を開始。各機関相互の連携や役割を確認した。

奄美署・竹下直志交通課長は「適時適確な動きは心強かった。それぞれがどのように機能するのか確認でき、(訓練の)必要性を改めて感じることができた」と講評した。