がれきやごみの撤去作業には100人を超すボランティアが作業に当たった
「これを機に少しでも前に」
龍郷町中勝 火災現場
龍郷町中勝の住宅密集地を襲った火災から2週間が過ぎた23日、ボランティアや重機が入り、がれきやごみの撤去作業を行った。「少しでも力になりたい」と、集落や近隣から100人超がまだ爪痕の残る現場に駆けつけ復旧を支援。作業を指揮した中勝集落・中田智弘区長は「悲しみはすぐには癒えないが、これを機に少しでも前に踏み出し、(被災者には)良い新年を迎えてほしい」と思いを述べた。
火災は7日未明に発生し、住家6棟の全焼を含む9棟が焼失。21日からは、同町建友会(中村伝一代表、21社)が町の要請を受け、パワーショベルやダンプカーなどを運び込み家屋の解体作業など作進めてきた。
この日は、同集落住民を中心に、町の関係者や議員ら100人超が作業に参加。同集落女性会も炊き出しを行うなど、ボランティアに加わった。作業に駆け付けた同町・則敏光副町長は「みんなのなんとかしたいという気持ちの表れ。被災者の気持ちに寄り添いながら、一致団結して作業を進めたい」と述べた。
午前8時、参加者を前に中田区長は「年末の忙しい時期に大変ありがたい。事故のないよう作業に努めてほしい」と話し、作業は開始。それぞれが役割を調整しながら、がれきの撤去や清掃など作業に当たった。
ごみ袋を手にした作業員からは「一日も早く日常を取り戻してもらうために力になれれば」と汗をぬぐい、集落住民は「助け合いの大切さを改めて感じた」と話した。
被災者からは「たくさんの人が来てくれて助かった」と支援に感謝の言葉。中田区長は「撤去はほとんど終えたが、(被災者には)まだまだ必要な支援はたくさんある」と息の長い支援の必要性も訴えた。