18年大島紬 

減反止まらず全盛期の1・3%に
12・2%減の3862反 10%以上マイナスは5年ぶり

 本場奄美大島紬協同組合(前田豊成理事長)は28日、2018年製品検査業務を終了し、生産実績をまとめた。今年の生産反数は、前年比約12・3%減の3862反。1年で10%以上減反するのは2012年から2013年に約14・8%減産して以来、5年ぶり。総生産数は戦後最大だった72年の29万7628反の約1・3%となり、減産が止まらない状況となっている。

 今年の生産反数を経=たて=糸の密度で表す算=よみ=別でみると、15・5算は2977反(前年比7・3%減)、13算は885反(同25・6%減)。染色別では、泥1716反(同6・1%減)、泥アイ57反(同50・1%減)、草木泥397反(同17・8%増)、化染1692反(同21・4%減)。単色別では単色が2518反、色入りが1344反となっている。

 経緯=たてよこ=別では、経緯3562反、緯300反。製品の男女別では、男物が前年比9・4%減の280反、女物が12・5%減の3582反。大島紬以外の産地証明は同16・2%減の155反となった。

 同組合の生産反数は72年をピークに減少傾向が続いており、87年に20万反、92年に10万反、2010年に1万反を割り込んだ。16年からは5000反を切っている。16年から17年の減産割合は0・3ポイントだったのに対し、17年から18年の減産が12・2ポイントと減産に歯止めが効かない。従事者不足や後継者育成など本場奄美大島紬を取り巻く環境は厳しさを増している。