外来動植物の駆除も想定

南北アメリカ原産の特定外来生物ツルヒヨドリ。侵略的外来種でもあり環境省が防除活動に乗り出している(環境省提供写真)

 

県工事成績評定要領改定
1月以降検査から適用

 

 県は1月から公共工事の成績評定の要領を改定し、地域貢献活動として環境保全活動を成績評定の対象とすることが盛り込まれた。環境保全活動は外来動植物の駆除などを想定、受注者が工期内に実施することで加点され高得点の場合は入札にも有利という。1月以降の工事検査から、改定された新規定による成績評定が行われる。

 工事成績評定は、請負業者の適正な選定や指導育成に資する目的。受注者の工事の仕事ぶりを数値化して、次の入札に活用させる。

 県は2016年度から、工事成績評定の改定に着手。18年度は評定項目の改善で、成績通知書の項目別評定点の変更や、考査項目別運用表の文言の改定などの作業を行い、昨年11月に新規定を決定していた。

 意見公募で地域貢献活動に対して、受注者などから評定結果に開きがあり改善を望む意見があったため、改定して評価対象となる地域貢献活動分野などを例示。改定前の災害時の救援活動への協力などから、▽災害救援活動▽環境保全活動▽集落支援活動▽その他―に対象範囲を広げて改められた。

 県土木部監理課によると、環境保全活動は評定点100点満点中、0・33点を配分。生態系保全のための外来動植物の駆除、エコ活動などを想定している。

 世界自然遺産登録を目指している奄美大島や徳之島の工事も対象。県も外来種対策の強化として、外来動植物を規制する条例制定に取り組んでいる。

 同課の脇園浩隆総括工事監査監は、「奄美大島、徳之島の世界自然遺産登録もあるが、外来種問題は全国で起こり得るもの。新規定の対象は県内全域になる」と説明した。