増田地方創生特別顧問来島

増田地方創生特別顧問来島

三反園知事と増田特別顧問は、奄美群島の首長と意見交換会を開いた

「関係人口交流の拡充を」
群島首長と意見交換

 国が掲げる「地方創生」政策を推進しようと県は10日、奄美市内の総合集宴会場で奄美群島の市町村長と意見交換会を開いた。三反園訓知事と増田寛也地方創生特別顧問=元総務大臣=が来島し、県と奄美の自治体と連携・協働などについて具体的な施策や今後の事業の進め方などを話し合った。

 2年前に就任した増田特別顧問はこれまで県内の振興局・支庁をまわり、地元自治体との意見交換会を実施。大島地区は今年度2回目の開催地となった。

 会の冒頭、三反園知事は「様々な問題に知恵を絞りながら関連施策を推進中。国の中枢に在籍した第一人者の意見を参考に、地域事情に沿った地方創生のあり方につなげてほしい」とあいさつした。

 出席した首長11人から、「あまみ大島DMO推進事業」(奄美市)、「喜界馬復活活用プロジェクト」(喜界町)、「誰もが輝くまちづくり事業」(伊仙町)、「産業クラスター創出拠点整備事業」(知名町)、「観光リバイバル推進事業」(与論町)―など、現在取り組む事例を聞き取った。

 地域で抱える諸問題や改善策について意見を交わしながら、インバウンド対応や受け入れなどの観光分野、IUターン者の定住策を重点に地域振興策を講じることで一致した。

 増田特別顧問は人口減少や少子高齢化の打開策として掲げられていた、交流人口増から定住人口の増加を図る施策からの転換を強調。中間に位置する「関係人口」の交流に注目し、地方との接点を増やすことを提案した。

 「一次産業や情報産業などからつながりを増やすという新しい感覚が重要。奄美の多くの自治体が積極的に取り組むべきだと考える」と述べ、事業に工夫の盛り込みを促した。

 農業の6次産業化やICT分野の雇用創出を進める高岡秀規・徳之島町長は「東京など中央部と連携した展開を念頭に、地域とっても新しい方向を模索したい」と意欲を語った。

 増田特別顧問は11日、県大島支庁で県職員を対象に、「地方創生がひらく未来」を講演する。