3月に横浜でも開催

企画展を見学するブラジル県人会の同村関係者に説明を行う渡さん(右)(提供写真)

村内企画展内外から来場
宇検村ブラジル移民 100周年記念企画展

 宇検村教育委員会が昨年10~12月にかけて開催した「宇検村ブラジル移民百周年記念企画展~海を渡った開拓者たち~」の来場者数が、600人近くに上ったことが明らかになった。企画展を担当した学芸員は多くの人に知ってもらえたと喜び、3月に横浜市で開く同企画展の準備に気持ちを新たにした。

 同企画展は、昨年が同村からのブラジル移民が100周年となるのを記念して、元気の出る館で12月25日まで約60日間実施された。

 昨年10月22日の開幕イベントで、元田信有村長は「村から世界に進出した歴史を次世代を担う子どもたちに伝え、多数の人に見てもらいたい」などとあいさつしていた。

 村教委の渡聡子学芸員によると月別の来場者数は、▽10月=51人▽11月=363人▽12月=179人で合計593人。特に11月は同館で大きな集客イベントがあり、来館者数も大幅に伸びたという。

 渡さんが担当として関わった企画展は今回初。展示内容などは、2017年に刊行された『宇検村誌』の成果を活用して、メインパネル28枚や小パネル70点で構成した。

 企画展について「村内だけでなく村外からも多く見学に来ていただいて、移民関係者以外にも知ってもらえた。村誌編さんの成果や村長たちのブラジル訪問が、企画展に役立った」と振り返った。

 企画展は横浜市のJICA(国際協力機構)横浜の海外移住資料館で、3月末~5月末(予定)でも開催される。同村作成のパネル資料など約100点が、貸し出されての展示会。「関東の出身者などにも、奄美の移民の歴史を見てもらえればありがたい」(渡さん)。