下校時刻の奄美小学校前で子どもたちの見守りに立つ四谷交番の警察官
先月24日未明に奄美市名瀬石橋町のコンビニ「島人mart石橋店」で発生した強盗未遂事件から1日で1週間が経過した。犯人はいまだ逮捕されていない。近隣の小学校では児童を守るため、保護者や交番の警察官らが登下校時間に通学路で見守りを行う姿があった。
事件は1月24日午前3時過ぎに発生。同店に刃物のようなものを持った男が押し入り、女性店員に対して現金を要求。女性店員が「助けて」と声をあげたところ、男は何も奪わず去ったという。
脅された女性店員と奄美署によると、逃げた男は身長160~170㌢の男で年齢は不詳。やせ型。上下黒っぽい服装で犯行時には目の部分に穴をあけたピンクの紙のようなもので顔を隠していた。
近隣の奄美小学校(幸本美智也校長)は事件のあった24日から立哨の強化や、複数人での登下校の呼び掛けを行っている。近隣の四谷交番の署員も登下校時間に校門前に立ち、児童たちに「気を付けて帰ってね」など子どもたちに声を掛けている。
同校PTAの渡嘉敷誠会長は「今回はコンビニ強盗だったが、いつ自分の身を守れない子どもや高齢者に降りかかるか分からない。早く犯人が捕まってほしい」と不安がる。また31日、下校時間に児童の送迎に同校を訪れた保護者は「屋外では必ず目の届くところで遊ばせるようにしている」などと話した。
同PTAは27日に臨時の理事評議委員会を開き、登下校中の見守り強化を保護者の間で話し合った。自治会員や民生委員、子ども110番の家にも見守りに参加してもらうよう文書で依頼したという。
同署は事件後、防犯カメラの映像解析を進め逃げた男の足取りを追うほか、近隣住民などへの聞き込みを実施。また夜間パトロールの強化や、管内学校と夜間営業店舗への注意喚起を行っている。同署の上園修一副署長は「警戒をしながら捜査を進めている」としている。