chazさん(西阿室在住)が最優秀賞

受賞サイトを手にchazさん(提供写真)

円満別居の離島生活で地域発信「みんな家族のよう」
鹿児島ホームページ大賞

 加計呂麻島・西阿室在住のコミックエッセイ作家・chazさん(本名・市原愛さん)が運営するSNSサイト「夫とちょっと離れて島暮らし」が、「第9回鹿児島ホームページ大賞」(NPO法人鹿児島インファーメーション主催)で最優秀賞を受賞した。写真共有SNS・インスタグラムを有効活用し、円満別居で始めた離島生活の体験記をイラスト仕立てで表現し地域を発信。特技を生かした受賞にchazさんは「地域の人に支えられ、このような賞をいただき大変ありがたい」と喜びを語った。

 以前から島暮らしに憧れていたchazさんは、仕事で都会に住みたい夫と相談し円満な〝一年別居〟を決意。昨年3月、同集落に単身で移住し、念願の島暮らしを始めた。

 サイトは、元気で明るいマンガ風イラストが画面を彩り、ほっこりとした日々の体験を定期的に更新。一言添えたエピソードも心温まると好評で、現在9万6千人を超えるフォロワーを抱えている。

 同法人・森邦彦理事長は「インスタグラムでブログ風に紹介する手法は新鮮」と講評。サイトの雰囲気や全国への発信力、著書などの販売を促すマーケティング力なども高い評価を得た。

 chazさんは移住当時を振り返って「都心では隣の人の顔も分からない時代、濃密な人付き合いに驚いた」と話し、現在は「集落イベントも多忙で、みんな家族のよう」と島暮らしを満喫し、滞在期間の延長も決めた。

 「好きで始めたものが、地域のPRにつながるとは」とchazさん。「多く寄せられたコメントやメッセージを励みに頑張れた。これからも続けることで、自分もサイトも成長したい」と抱負を語った。

 なお昨年11月には、同生活を描いたchazさんの初著書『イラストレーターちゃずの夫とちょっと離れて島暮らし』(ワニブックス・1111円+税)も上梓されている。