わきゃシマぬ散策マップ

わきゃシマぬ散策マップ

「二つの神が宿る郷 芦花部集落―シマ歩きガイドマップ―」作成に携わった(左から)勇かずのさん、盛タツ子さん、益田沙代美さん、福山歩さん

 

芦花部町内会 7回勉強会開き完成
観光案内立て看板製作計画

 

 奄美市名瀬の芦花部町内会(貴島和博代表)が作成を計画してきた「二つの神が宿る郷 芦花部集落―シマ歩きガイドマップ―」が12日、完成した。勉強会を7回開き完成にこぎつけた。集落散策マップは6千部作成。集落民、郷友会会員、観光客、芦花部を訪れる人々らに配布する計画。2018年度「奄美市紡ぐきょらの郷づくり事業助成金」交付を受け作成。町内会では助成金を活用して3月までに観光案内の立て看板を製作し、モニターツアーの実施を予定している。

 集落散策マップには①コクナ山(神山)②芦花部教会③ガジュマルの巨木④南洲神社⑤紬工場⑥ウントノチバアカナの住居跡⑦南洲翁の手水鉢⑧芦花部一番の碑―などの位置、説明文を掲載。集落内にある駐車場の場所を赤印で分かりやすく表示。花などを描いたイラストは青木孝正さんが担当した。

 別面には、西郷隆盛翁を祭った南洲神社、芦花部教会などの解説文を掲載している。

 町内会メンバーによると、集落散策マップ作成や観光案内の立て看板設置計画の話が持ち上がったのは、昨年1月に南洲神社を訪れた観光客から「西郷さんと関わりのある神社なのに何の説明もなくて残念だね」と言われたことがきっかけとなった。

 昨年8月から毎月1回夜2時間、芦花部公民館で勉強会を開き、計7回開催。奄美西郷塾塾長を務める安田荘一郎さんを講師として西郷隆盛翁と奄美との関わり、芦花部との関わりなどを学んだ。勉強会には市議会の安田壮平議員、母親が芦花部出身という津畑誠議員も参加。集落民の関心も高く、毎回30人前後が参加し、集落民の意見を聞きながらマップ作成を進めた。作成に際しては、故福山勇義さんの著書『芦花部誌』(1970年発行)を参考にした。

 集落散策マップは、関東、関西、鹿児島芦良会などの各郷友会に送るほか、奄美空港、名瀬新港、観光関連施設に置かせてもらう計画。また、集落中央にある保商店に置き、南洲神社の中にケースを置いて観光客らに配布する計画。