高校生が本棚づくり参加

島外からの入学生が4月から利用する寮に設置する本棚を制作した古仁屋高校生たち

島外入学生受入に向け 中古自転車募集も
改装中の古仁屋高校寮“紫雲寮”で

 古仁屋高校の生徒6人と福山市立大学(広島県)都市経営学部の学生などが23日、改装中の古仁屋高校寮“紫雲寮”で、寮生らが使う本棚作りを行った。島外からの入学生受け入れに向けた寮整備に携わることで、関心を高めた。

 同寮は町が県職員住宅として使われていた建物を県から無償で借り受け整備。島外からの入学生受け入れのため、4月の開寮を目指し、1月から内装工事が行われている。寮の名称は、町企画課が同校生徒らに募集。かつてあった同校の“青雲寮”の名を踏襲し、イメージカラーの紫を入れるという3年生の豊島日菜子さんの案が採用され、“紫雲寮”に決定した。

 この日の本棚づくりは町企画課と、コンセプトデザインを担当した同学部根本修平講師の研究室が主体となり計画。高校生らに作業に携わってもらうことで、寮への関心を高める目的があるという。

 作業には同校生徒6人、同学部学生2人のほか、町職員や地域おこし協力隊などが参加。適切な大きさにカットされた木材を紙やすりで削り、ボンドやビスを使って固定した。作業終了後には有志の地域住民が作った昼食をほおばりつつ、寮の部屋名の候補を出し合うなどした。

 作業に参加したサッカー部主将の武田芽璃萌=めるも=さん(17)は「学校も部活も人数が少ないので、島外から生徒が来るのは楽しみ。島外で学んだことなどをいろいろ聞きたい。作業では大人と話し、コミュニケーション能力など将来の役に立つ力がついたと感じた」と話した。

 また根本講師は「大勢が参加することよりも、多様な人が参加することが大切だと思う。寮が地域住民のサロン的な役割を果たし、街づくりにつながれば」と語る。今後再び、生徒が作業に携わることができる機会を作ることも検討中という。

 また同課は、寮生が通学に使用する中古自転車の寄付を町民に募集している。方法は町役場への持ち込みか、遠方の場合は電話での依頼も受け付ける。

 中古自転車寄付に関する問い合わせはTEL0997―72―1112(担当・岩元さん)まで。