沖永良部空港にオスプレイ緊急着陸

沖永良部空港に着陸したオスプレイ(27日午後5時半ごろ)

離任式で見送る住民で混雑、一時騒然
奄美群島付近を飛行中

 27日午後4時25分、和泊町の沖永良部空港に米軍輸送機オスプレイが緊急着陸した。九州防衛局によると、奄美群島付近を飛行中だった沖縄県の米軍普天間基地所属機のコックピットで、警告表示が点灯としてパイロットが緊急着陸を判断したため。同日午後6時2分、同空港を飛び去った。奄美でオスプレイの緊急着陸は、昨年8月の奄美空港以来。同空港では初めて。

 目撃者によると当初、沖永良部空港には同機2機が着陸。1機はすぐに離陸したが、残る機体は空港エプロンに駐機。その後搭乗員2人が降り、空港関係者や警察とやり取りした模様。

 機体番号から第262海兵中型ティルトローター飛行隊のMV22Bオスプレイと判明。着陸から1時間半後、回転ローターを45度に傾ける「転換モード」で離陸。南方向に向かって飛行した。その際、空港上空を飛ぶ別の1機が確認されており、同時着陸した機体の帯同と考えられた。

 同局は、目的、乗員や機体への被害など詳細は不明としている。

 沖永良部空港を管理する県港湾空港課によると、今回の着陸は事前要請がなかったとして「緊急着陸」案件との認識。なお県内で米軍機が緊急着陸したケースは与論空港(オスプレイかは不明)、奄美空港に続く3例目という。

 またこの日は公立学校の離任式。空港内は見送る児童生徒や保護者、学校関係者で混雑する中、突然のオスプレイ来訪に一時騒然となった。なお同課によると、緊急着陸による運航ダイヤの遅れはなかったという。

 オスプレイは17・18年、沖縄の普天間基地所属MV22型、嘉手納基地所属CV22型が奄美空港に計4回着陸した。