子どもたちの別れの言葉を聞き、涙をぬぐう久野校長
サプライズで校長先生へ卒業式
33年間振り返る動画に涙
奄美市名瀬の崎原小中学校(久野博幸校長、児童生徒19人)は28日、同校体育館で離任式を行った。離任式の中で、3月末で退職する久野校長の卒業式も実施。33年間にわたる教職員生活を振り返る動画も上映され、久野校長は涙をぬぐった。
この日は体育館で離任式を実施。卒業式について何も知らされていない久野校長は「エッサッサ」を披露し、子どもたちにエールを送った。また、離任する6人の教職員からも話があった。
離任式の閉式の言葉があった後、久野校長の卒業式がスタート。驚きを隠せない様子の久野校長に、辺木睦博教頭から、「いつも笑顔でみんなを笑わせたり、学校の環境整備に尽力してくださったことに感謝の思いでいっぱい。今後も元気でいてください」と卒業証書が手渡された。
川元せいる養護教諭を中心として作成した動画も上映。初赴任校から同小中学校までの歴史を振り返る動画に、久野校長は感涙。川元教諭は「学校外でもお世話になっていたので、何かしたいと思っていた。忙しい中だったが、久野校長の涙を見て、やり切って良かったと思えた」と話した。
子どもたちからは「校長先生の笑顔が大好きでした。今までありがとうございました。33年間お疲れさまでした」と別れの言葉を掛けた。久野校長は「こんなサプライズがあるなんて全然思わなかった。卒業式で涙は枯れたと思っていたが、また泣いてしまった。理科支援員として戻ってくるのでまた会いましょう」と声を震わせた。式終了後には校門前で離任教職員らの出発式も行われた。
小6の美佐浩仁くんは「この2年間とてもお世話になったので感謝の気持ちを伝えられて良かった」と語った。