宮崎緑さん着用の白大島

宮崎さんが着用したものと同じ白大島総絣を紹介する前田さん

「全国に知ってもらえれば」
「品があり華やか」
織元・まえだ屋本舗

 政府が1日午前に開いた有識者懇談会に、県奄美パーク(奄美市笠利町)園長で、千葉商科大学教授の宮崎緑さんが大島紬姿で出席した。着用した大島紬の織元・㈱まえだ屋本舗 (同市笠利町)の専務・前田紀子さん(78)は「(宮崎さんの)奄美に対する思いは普段から見させてもらっている。世界から注目される場で大島紬を着てもらい、PRになった。これを機に全国の人に紬を知ってもらい、復活につながれば」と話した。

 宮崎さんは2001年に同パーク園長・田中一村記念美術館長に就任し、同年から本場奄美大島紬大使(本場奄美大島紬協同組合)も務める。同パークでの式典の際などは紬姿で臨むことも多い。

 同社が07年から14年の間、同パーク内で土産物店などを出店していたこともあり、前田さんと宮崎さんの間には長年の付き合いがあるという。前田さんは、「テレビを見て一目でうちの紬だと分かった」と語る。

 前田さんによると、宮崎さんが着用したのは白大島総絣=かすり=で、10年ほど前に販売したもの。「白大島は品があり華やか。奄美の太陽の黄色、海の青を使いステンドグラスのようなデザインにした」という。

 また、前田さんは03年、両陛下の奄美大島への行幸時に、小物販売・案内の経験もあり、「(皇室との)ご縁を感じた」とも。宮崎さんが着用した紬と同じ商品は、同社が経営する「まえだ屋笠利町宇宿本店」に1点のみ残っている。