マングローブパーク 県内初の重点「道の駅」に

重点「道の駅」に選ばれた道の駅・奄美大島住用

ハード整備、国交省が支援
観光拠点として機能充実に期待

 奄美市住用町石原の国道58号沿いにある道の駅「奄美大島住用」(黒潮の森マングローブパーク)が、このほど、国土交通省が選定する『重点「道の駅」』に選ばれた。県内の道の駅が選ばれるのは初めて。施設整備などで、手厚い財政支援を受けることが可能となり、奄美大島の観光拠点としての機能充実が図られることになる。

 重点道の駅は、地方創生や地域活性化の拠点を目指す優れた企画や取り組みが期待できる道の駅に対し、同省が選定するもので、今年度は全国で15カ所が選ばれた。九州・沖縄では4カ所、県内では唯一の選定となった。

 「奄美大島住用」は外国人観光客(インバウンド)対応の機能拡充などのサービス向上計画が評価された。選定された施設は、駐車場や休憩施設などのハード整備で、社会資本整備総合交付金などを重点的に受けることができる。

 「奄美大島住用」は、2000年に道の駅の指定を受け、リュウキュウアユの飼育展示や隣接するマングローブ林を散策するカヌー体験ができる施設として多くの観光客が訪れている。利用者数も年々増加傾向にあり、17年度は約6万1700人、18年度は昨年12月末現在で約5万5000人に上っており、過去最高の利用者数を記録する勢いだ。

 また、施設敷地内への世界自然遺産センター整備が決定しており、国立公園化や世界自然遺産登録を目指し、増加する外国人観光客対応への機能拡充なども計画。奄美大島唯一の道の駅として、島内の観光や道路など広域的な情報サービスを発信できる施設として充実向上を図っていくことにしている。

 住用の設置自治体である奄美市の朝山毅市長は「住用地区は貴重な自然の宝庫で世界自然遺産の核となる地域。選定は今後への更なる期待の結果で、重点道の駅としての役割と機能を十分発揮できるよう、施設の体制強化に取り組んでいきたい」としている。