収穫シーズンを迎え、店頭にはホテイチクのタケノコが並び始めた
収穫シーズン迎え、店頭彩る
価格やや高値で推移
ホテイチクのタケノコが収穫シーズンとなり、店頭に並ぶ季節を迎えた。奄美では〝コサンデー〟や〝ダーナ〟と呼ばれ、煮物やタケノコご飯などの食材としてこの時期、家庭の食卓を彩る。買い物に訪れた奄美市名瀬の女性は「旬の時期はみそ汁が一番。楽しみ」と笑顔で購入した。
島の食材や漬物などを販売する奄美市名瀬の中原商店では、今年も3月下旬ごろからホテイチクのタケノコが入荷。11日の日には、50~60㌢のもの3・4本を束にして398円で販売した。
店頭では、「(通常のタケノコと違い)あくを抜く必要がなく調理が簡単」「さっと茹でるとシャキシャキしておいしい」などの声も。三上絢子著『奄美の長寿の料理―手しおにかけた伝統食―』(南方新社)によると、旬は4~5月で、島の煮物に欠かせない食材として、煮物やみそ汁などの調理法でレシピを紹介している。
名瀬中央青果㈱では、3月25日が今年の初出荷。11日はホテイチクのタケノコ、約10㌔が卸された。
担当者は、「まだ流通量も少なく、値段も少し高目」と述べ、この時期に雨が降ることで成長が促されることから「中~下旬には流通量も増え、値段も落ち着いていくのではないか」と話した。
なお近年は、同青果への持ち込み量も減少傾向にあり、ここ数年、価格はやや高値で推移しているという。