留学生の就労支援し地域活性化めざす

留学生の支援策などについて意見交換した奄美海外交流人材育成協議会

海外交流人材育成協議会が発足
奄美市名瀬の民間企業らが組織

 外国人留学生の就労支援と地域活性化などを目指す「奄美海外交流人材育成協議会」(指宿良治会長)が25日発足し、奄美市名瀬小浜町の日本語学校「カケハシインターナショナルスクール奄美校」で今後の活動内容などに関する話し合いがあった。奄美大島に語学留学する学生を働き手として育成し、島内の産業を支える仕組みづくりを目指していく。

 協議会は同校のほか、奄美市内の民間企業や専門学校の代表ら7人で組織。同市や県大島支庁の担当者らもオブザーバーとして参加する。

 同日の会合では、同校の留学生をアルバイト雇用している企業代表ら現状を報告。指宿会長は「留学生は、とてもまじめで貴重な戦力。若者の多くが島外に流出し奄美の企業は人手が足りない。留学生なしでは、やっていけない」などと話した。

 このほか、北海道東川町が日本語学校を設置し、学生を同町に呼び込むことで地域活性化につなげようとしている取り組みや、大阪府の在留資格「介護」による外国人留学生受入れガイドラインについての説明などがあった。

 今後の事業方針については、留学生を安定的に島へ呼び込むための広報活動、留学生と地元住民の交流促進、留学生を対象とした奨学金創設、卒業後の雇用創出による島内就労の定着化―を目指すことを確認した。

 協議会では今後も1か月に1回程度、会合を開き意見交換を行う。今後の活動については、次回会合までに、日本への留学を検討している外国人に奄美の魅力を伝えるため、同校の留学生らが働いている様子や地元住民らと交流している姿などをインターネットで発信するサイト創設の準備を進める。

 同校の留学生は現在30人で、うち4月に来島した新入生を除く21人が市内のスーパーやコンビニエンスストアなどで働いているという。