感謝の気持ち一筆に込め

県大島支庁の記帳所では、訪れた人たちが陛下への感謝の気持ちを一筆に込めた

天皇陛下退位・即位で記帳書

 4月30日の天皇陛下の生前退位、1日の新天皇の即位に伴い県は同両日、奄美市名瀬の県大島支庁1階に記帳所を設置している。初日の30日は地域住民らが訪れ、同日ご退位された陛下への感謝の気持ちを一筆に込める姿が見られた。

 この日、同支庁には「御退位記帳所」、「御即位記帳所」が並べて設置され、訪れた人は静かに真剣な面持ちで名前を記した。奄美市名瀬の福井浩明さん(66)は2003年の奄美群島日本復帰50周年に合わせた陛下のご来島の際、沿道から手を振り歓迎したという。「平成は災害が多く大変だったと思い、お疲れさまでしたという気持ちを込めた。陛下の一般の人と膝を交えて話す姿勢を引き継ぎ、新天皇にもわれわれの象徴として身近であってほしい」と語った。

 同市名瀬の渡辺美子さん(42)は記帳所の開設を知り家族連れで来訪。「陛下はとてもお優しい方だと思っている。ありがとうございましたという思いを込めて書いた。平和で災害の少ない時代になってほしい」と語った。

 県は同両日、同支庁のほか、県本庁(鹿児島市)、熊毛支庁(西之表市)にも記帳所を設置。1日も県内3カ所で午前9時から午後5時まで記帳を受け付ける。