天皇陛下が4月30日に退位され、1日には新天皇が即位され、新元号「令和」の時代が始まる。「一人ひとりの日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を咲かす」との思いが込められた「令和」。奄美でも多くの人が「世界に魅力発信」、「笑顔になれる地域に」、「明るい時代」などの令和への希望を口にした。新たな時代の幕開けに、奄美に住む広い世代に「令和の奄美像」などを色紙に書いてもらい、語ってもらった。
村山君は現在、知名中バスケットボール部の主将を務めているが、小学校5年の時にサッカーを始めるなど元々はサッカー少年だった。
運動が得意な村山君は、陸上競技でも活躍を見せる。昨年県の大会に駅伝選手として出場。バスケは中学から始め、チーム内ではシューティングガードのポジションを担当する。
令和に変わり受験生となる村山君は、「今後は勉強もスポーツも両立できるように頑張りたい」と意気込んだ。
與島さんは県立大島高校に通う1年生。高校の科目では英語が大好で、外国人観光客を見かけた時は、積極的に話しかけるよう心掛けているという。「まだまだ、うまく会話ができないので、もっと勉強を頑張りたい」と気合十分だ。
ヨーロッパの国々など、世界各地に思いをはせる與島さん。奄美への思いも強く、「将来は島で動物病院の仕事に就きながら、奄美の魅力を地球の反対側まで発信したい。いろんな国の人たちとつながりが持てるようになったらうれしい」と話した。
与論島から奄美大島に移住し3年目の南さん。2018年のNHK大河ドラマ「西郷どん」ブームで多くの観光客が島に訪れた思い出から、「人が多く来ることがなければ、島は元気にならない」と考える。
「与論島と違いハブがいるからか、手つかずの山々など自然が多く残っている」と奄美大島の魅力とし「やっぱり世界自然遺産が第一」と語った。自身の生活については「元号が変わっても、これまで通り仕事を頑張る」と意気込んだ。
福原さんは会社員として勤めながら、三児の母として子育てにも力を入れる。「ほとんどの子どもたちが一度島を離れる。住んでいる間は魅力がわからないかもしれないが、伝統行事など特別なことを味わってほしい。都会で頑張ってから帰りたいと思える島になれば」と希望を語る。
奄美ならではの魅力を味わいながら、「子どもたちが楽しく笑顔になれる地域」を思い描く福原希さん。自身の「子育てに求められる体力づくり」という目標についてもやる気に満ちあふれた表情を見せた。
林さんはこれまで約30年間、社交ダンスを踊ってきた。現在は指導者の立場で、生徒たちに社交ダンスの魅力を伝え続け20年になるという。
「奄美大島にもたくさんの愛好者がいたが、趣味の多様化などでかつてのような活気は見られなくなった」と林さんは往時を懐かしむ。幕開けた新たな時代に向け「人口が増えてほしい。そのためには楽しめる場所が必要でないかと感じる。子どもたちにとっても、行きたくなるような場所や施設が増えてほしい」と話した。
介護事業所を経営する山田さん。20代からレクリエーションの楽しさに魅了され、現在は、奄美市レクリエーション協会の会長を務める。
「子どもから高齢者まで年齢に関係なく誰でも楽しめ、健康づくりにもなる。家族や地域、会社など様々なコミュニティの中に取り入れることで、みんなが明るく元気になれるのがレクリエーション」と山田さん。「いろんな遊びや運動をたくさんの人に知ってもらえるよう、これからも頑張っていきたい」と意気込んだ。