異例の10連休GW・総括

異例の10連休GW・総括

大型連休の後半、奄美大島の観光スポットでは、観光客や家族連れでにぎわった(写真はあやまる岬観光公園内)

ホテル「例年以上の宿泊率」 レンタカー「保有車両フル稼働」
前半雨天も、後半盛り返す

 新天皇の即位に伴う10連休のゴールデンウイーク(=GW、4月27日~5月6日)が終わった。平日をはさまない異例の長期連休に、奄美群島への観光客の入込みや行楽地に出向く家族連れなどの移動は分散化。期間前半は雨天が続いたが、5月に入ると比較的晴れの日が続き、奄美大島島内の観光スポットやイベント会場は連日、にぎわった。

 観光業界は切れ目のない連休から、来島動向は全体的に平準化したとみている。期間中の宿泊状況について、奄美大島島内の多くのホテルは「家族連れでの2、3泊滞在」の客がほとんど。昨年末から大型連休を見据えた予約が入り始め、今年3月ごろから満室状態だったという。

 あるホテル関係者によると、今回のGWは早めの予約が特長。「その分、予定の1カ月前からのキャンセルも少なくなかったが、キャンセル待ちの問い合わせも増えていたため、結果的には例年以上の宿泊率だった」と総括。なお宿泊者の形態は全体では半数以上が帰省客。観光客のうちリピーター客と新規客は半々とみている。

 レンタカー業界からも「例年にない早期予約」に口をそろえる。滞在時の利用が中心のため、3~4日間のレンタルが主流。ファミリー層、友人連れなど3~4人前後がほとんど。海水浴目的の利用者にはライフジャケットを貸し出す店舗もあるなど期間中、保有車両はフル稼働。奄美大島島外でも、例年並みかそれ以上の稼働となった。
 
 奄美各地の天候は5月1日まで、時折雨が強く降るなどぐずついた日が続いたことで各地の観光スポットの出足に影響が出た。2日以降はおおむね快晴となり気温も上昇。最高気温27度(5日名瀬)と初夏の陽気で行楽日和となった。

 遊具や展望台がある奄美市笠利町の「あやまる岬観光公園」は、観光客や家族連れが多く訪れる北部大島の人気スポット。公園エリアの遊具をリニューアルしたばかりで、快晴が続いた2日以降、駐車場は朝から満車状態で交通整理に人員をあてた。運営関係者によると4、5日がピークで1万7千人(5日までの集計)が来場した。

 転勤で4月から来島したという公務員・男性(31)は妻と子ども2人(5歳、3歳)と利用。「子どもが楽しめる場所があってありがたい。これからも家族サービスで利用したい」と話した。

 そのほか、同島内の観光施設をみると、同市住用町の「黒潮の森マングローブパーク」(寿浩義支配人)は、マングローブカヌー体験やグラウンドゴルフが盛況。予約客、飛び込み客で多くの人出があった。屋内施設が中心の県奄美パーク=同市笠利町=は「わらべシマ唄大会」などで期間中の来場者数は6739人(5日まで)に。雨天続きだった前半も屋内イベント広場で「パークdeあそぼうディ!」が2日間で約1千人の来場があった。