徳之島空港利用促進協

世界自然遺産登録を〝節目〟とした都市圏直行便の要望も確認(徳之島空港利用促進協議会)=24日、天城町

自然遺産登録へ 都市圏直行便やLCC要望へ
離島割引、島民扶養の学生適用へ
19年度事業計画盛り込む

 【徳之島】徳之島空港利用促進協議会(会長・森田弘光天城町長)の2019年度総会が24日、天城町役場であった。離島航空運賃の是正要望(陳情)をはじめ、来夏に期待する世界自然遺産登録を〝節目〟とした都市圏との直行便就航やLCC(格安航空)路線誘致などを19年度事業計画案に盛り込んだ。

 県や3町行政機関や関係団体代表ら約20人が出席。森田会長はあいさつで「3町で共通事項はしっかりとスクラムを組んで力を合わせていく。ハードルは高いが、世界自然遺産登録を視野に、(関東・関西地区からの)直行便をいかに就航させるかが大きな課題。しっかりとした目標を持って取り組むこと大切。大きな風が吹いていると思う」などと協力を求めた。

 協議では18年度事業経過報告・収支決算、19年度事業計画・予算案などを原案どおり承認した。

 19年度事業計画の「離島航空運賃の是正要望(陳情)活動」では、島民に扶養されている学生は今夏から事業対象となるよう調整中と報告。島民以外の出身者や観光客らも事業の恩恵を受けられる制度の設計など要望については継続していく。

 最大の課題の「航空路開設」では、都市圏との直行便およびLCC誘致の早期実現に向けて要望(陳情)を継続する。具体的には①世界自然遺産登録(実現の節目など)に関西からの直行便就航を目指す②イベント時の日本航空(JAL)チャーター便運航の実現。4月以降に実施済みの関係先との協議に続き、今月29日には3町長らがJAL本社に出向き、赤坂祐二代表取締役社長に要望書を直参するという。

 ほか、日本エアコミューター(JAC)の奄美群島アイランドホッピングルート(昨年7月開設)によって沖縄路線が開設され「喜ばしい」半面、それまでの徳之島―奄美空港間の午前中の上り便が無くなり、島民の生活路線に不便を来し、不満が高まっている問題では、JALグループのジェイエア(J-AIR)の機材投入による復活に期待。そのための徳之島空港の運用時間延長(昨年11月、県知事に要望済み)に関し、県徳之島事務所側は「国との調整が必要。県としては条例改正(案)の準備をしている」と前向きな姿勢を示した。