名瀬港沖でサメ2匹駆除

一本釣り漁業者から被害苦情受け
名瀬地区漁業集落、解体処理も

 奄美市の名瀬地区漁業集落(徳永正士代表、30世帯)は4日、名瀬港沖でサメの駆除作業を行った。はえ縄による駆除作業でサメ2匹が掛かり、名瀬漁協市場前に上げ、解体処理した。メンバーによると、2匹ともイタチザメとみられる。餌はカツオ一匹掛けを使用した。徳永代表は「大きいサメは、200㌔を超えるのではないか」と話した。

 「離島漁業再生支援交付金制度」を活用して計画。徳永代表によると、一本釣り漁業者からサメ被害の苦情を受けており、年間行事として年1、2回駆除に取り組んでいる。

 今回は、前日の3日午後3時ごろに、はえ縄18本を仕掛け、4日午前8時ごろから引き揚げ作業した。作業には、同漁業集落メンバー8人と名瀬漁協職員1人が参加した。サメ2匹が掛かっていたほか、ワイヤーが切られていたり、絡まったものがあったという。

 名瀬漁協では、フォークリフトを使って陸揚げし、針やワイヤーなどを外した後、解体処理した。

 「漁業者の苦情を受け5カ年計画で、駆除作業を行ってきた。駆除は漁業者の生活支援につながる。19年度は、来春に2回目の駆除を予定している」(徳永代表)。

 名瀬地区漁業集落では、「離島漁業再生支援交付金制度」を活用して①イカシバ投入(イカの産卵場作り)②藻場造成③密猟監視パトロール④魚食普及活動―など実施している。