100万人に奄美アピール

吉行さんが撮影した入賞作『海の杜・乱れ咲きマングローブ』


作品が印刷されたJAL情報誌を手に吉行さん

吉行さん撮影のマングローブ
JAL情報誌の表紙飾る

 「第4回JALカードと行った思い出の旅コンテスト」(㈱ジャルカード主催)で入賞した奄美市笠利町の大島北高校職員・吉行秀和さんが撮影した作品『海の杜・乱れ咲きマングローブ』がこのほど、同社が発行する情報誌「JAL CARD NEWS」で表紙を飾った。同誌は会員宛てのダイレクトメールに封入され、毎号100万部を発行。知らせを受けた吉行さんは「突然の知らせに驚いたが、日本全国に奄美をアピールできてうれしい」と喜びを語った。

 写真歴約20年の吉行さんはこれまで、日本医師会・読売新聞主催の生命を見つめるコンテスト入賞を始め、鹿屋市美展市長賞や国民文化祭鹿児島大会・実行委員会長賞など、全国や県でも多くの賞を獲得。幻想的な景色や自然な人物を捉えた作品が、各方面で高い評価を得ている。

 同作は、2017年に賞を受賞。同市住用町のマングローブ原生林で撮影を行い、夜花を咲かせたサガリバナが朝日の中で散り、川に流れる様子を色鮮やかに写し出した。

 そんな魅力的な作品は、細部まで徹底的にこだわった撮影から生まれるという。同作は構想3年、季節、時間帯、天候などを計算し撮影。忍耐強く一瞬のために準備を整え、その瞬間を逃さず切り取った。

 「自分が感動しないものは、他人も感動できない」と信念を語る吉行さん。「この写真を見て、少しでも奄美のPRにつながれば撮ったかいもある」と笑顔を見せた。

 現在は、離島の夕方をテーマにした作品を構想中。「一度は全国制覇できる作品を撮りたい」と意気込んだ。