扶養家族にも適用 割引措置7月から

扶養家族にも適用 割引措置7月から

準住民用の離島カード配布開始

鹿児島と奄美群島5島区間対象
奄振航空路・航路軽減事業

 奄美群島住民の移動負担を軽減する「航空・航路運賃軽減事業」の対象拡充制度が7月19日からスタートする。これにより従来の群島民だけでなく、扶養されている群島外の学生にも同等の料金割引を適用。利用に必要となる「鹿児島離島航空割引カード」の配布は始まっており、奄美の自治体は申請希望者に対し事前の手続きを呼び掛けている。

 運賃軽減事業は奄美群島振興開発特別措置法による交付金制度を活用し、2014年度から施行された。その後、島外に進学した子どもの帰省旅費の負担軽減を求める要望を受け、今回、扶養家族の学生(=準住民)まで対象を拡大したものだ。

 航空・航路運賃軽減協議会(県交通政策課)によると、19年度当初予算で12億2077万円を計上。内訳は航空路9億9532万円、航路2億2545万円。対象数は約2千人を見込んでいるという。

 航空路の適用区間は鹿児島と群島5島を結ぶ5路線=表=。例えば鹿児島―奄美大島便の通常料金片道2万8300円は1万2500円(56%割引)となる。日本エアコミューター(JAC)関係者は、夏休み直前の実施に「出身者が帰省するタイミング。目的地までの接続を含め、移動の選択肢が増えたのでは」と対象枠の拡大を歓迎。予定者に早めの予約を促している。

 また航路の適用は、鹿児島から3島(奄美大島、喜界島、徳之島)まで片道当たり2400円割引。ほか2島(沖永良部島、与論島)まで同3千円割引となる。

 なお制度拡充に伴い新たな離島カードを用意。ピンク色となり「準住民」と表記される。発行手続きは群島自治体の窓口で。