緊急に防除対策が必要な外来種5種について駆除対応マニュアル(奄美群島版)が県ホームページ上で公開されている
県自然保護課は、奄美群島で緊急に防除対策が必要な5種に関して「外来種駆除対応マニュアル(奄美群島版)」を作成し県ホームページで公表した。県はマニュアルを公表することで、多様な主体の駆除活動を期待。駆除に際してはマニュアルを活用し、生態系被害等の防止への協力を呼び掛ける。
県は「世界自然遺産登録を目指す奄美大島や徳之島で、外来種が野生化し定着することで生態系に被害を与えたり悪影響が出る恐れが生じている」と指摘。緊急に防除対策が必要な▽アフリカマイマイ▽スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)▽セイタカアワダチソウ▽ポトス(オウゴンカズラ)▽ムラサキカッコウアザミの5種について、個別に駆除対応マニュアルを作成。
マニュアルでは、写真やイラストを配するなど工夫して分かりやすく外来種の特徴や駆除方法、廃棄方法などを解説。また県本土では在来種でも島に持ち込まれることで島の生態系に悪影響が出る侵略的外来種になる場合もあるとして、安易な動植物の持ち込みに警鐘を鳴らしている。
その他、よく似た在来種を写真やイラストで紹介し、間違えて駆除しないように注意喚起。セイタカアワダチソウはシマコガネギク(絶滅危惧Ⅱ類)に似ており、ムラサキカッコウアザミは秋に白い花が咲くヤマヒヨドリに類似と明記している。
県は生物多様性の保護に、外来種被害予防3原則(入れない・捨てない・広げない)の順守を求め、自身が新たな外来種問題の原因者とならないよう配慮することを強調。マニュアルは県自然保護課の県内外来種の項目に、ダウンロードして印刷可能なPDFファイル形式で公開されている。