市議会一般質問

市議会一般質問

無縁墓地が多数存在する永田墓地

 

無縁墓地(永田墓地)改装し再整備
マリンタウン夏ごろめどに分譲開始

 

 奄美市議会は19日、一般質問が始まり、戸内恭次(無所属クラブ)、﨑田信正(共産)、川口幸義(自民)、西公郎(自民新風会)の4議員が登壇した。市は、市有墓地(永田墓地)の管理や新たな墓地利用の在り方などを協議する「墓地検討委員会」(仮称)を12月に設置し、2020年度をめどに、墓地の利用計画や管理方法などをまとめた整備方針を示す考えを明らかにした。川口議員の市有墓地整備に関する質問に対し回答した。

 市環境対策課によると、永田墓地には現在、約2400基の墓があり、うち、約400基の墓が無縁墓地となるなど、使用者不明の墓が多数存在する。こうした状況から市は、無縁墓地を改装するため、管理台帳の整備を進めている。

 これまでに約6割にあたる1500基について、使用者の確認や墓地台帳の記載などを終えており、年内には8割近い墓の使用状況確認のめどが立ったことから、墓地検討委を設置する方針を決めた。共同納骨堂の必要性や無縁墓地の整理など整備計画について協議、提言としてまとめるという。

 市は20年度末までに検討委の提言を受け、墓地の利用計画などをまとめることにしており、墓地の永代使用料や管理料などについても検討していく。

 戸内議員は格安航空会社(LCC)の運航状況やマリンタウン地区について質問。朝山毅市長は経営統合などに伴い運航が終了した奄美―関西空港路線について、「必ず就航されるものと考えている」と答弁、10月27日以降の冬季ダイヤでの運航再開を要請している。マリンタウンについて市は、事業主体である奄美市開発公社からの情報として、「名瀬港土地処分検討委員会で分譲面積や価格、応募資格、選定方法などの応募要領について審議中。夏ごろをめどに分譲開始の予定と聞いている」などと答弁した。

 﨑田議員は75歳以上の高齢者と70~74歳の運転免許自主返納者を対象にバスやタクシーなどで利用できる「ご長寿応援券(5000円分)」の発行状況や無料パス制度の導入について質問。市は75歳以下の免許自主返納者の申請がこれまでに77件あったことを報告。無料パス制度については、「名瀬、笠利、住用地区で地域格差が発生する可能性がある」と指摘、今後の検討課題とした。

 西公郎議員は、シラヒゲウニや藻場造成事業などについて質問。市は、2015年度に終了したシラヒゲウニの種苗生産が再開したことから今後、放流事業を再開する方針を示した。また、放流事業の終了に伴い、ウニの収穫量が激減、放流事業を行っていた15年度は約55㌔あった収穫が、昨年度はゼロになったことも報告した。こうした状況に西議員は「藻場の再生に取り組まなければ、放流だけではシラヒゲウニの再生は難しいのでは」と、藻場造成への取り組みを要請した。