「本の配架・装備」コースでは、修理方法なども実践した
司書の仕事など実践的に
奄美市名瀬の県立奄美図書館(有村真由美館長)は23日、図書館が行う奉仕活動などに参加するための「ボランティア養成講座」を同館で開いた。「読み聞かせ」と「本の配架・装備」の2コースを用意。参加者約20人は、講義や実習を通じて、活動のための基礎知識や心構え、司書の仕事などを実践的に学んだ。
「本の配架・装備」は今回が初開催。一般人や主婦、高校生など各コース10人ずつ分かれて講義した。
「本の配架・装備」コースでは同館職員・西村真美さんを講師に、まずは館内の本を分類方式に従って棚に並べる配架を講義。日本十進分類法と呼ばれる分類方法で、本に貼られたラベルの数字や色の意味を理解し、本を正しい位置に戻すなど練習した。
実習では、本を守り劣化を防ぐフィルムコートの貼り方や破れたページを治す修理などを実践。「本を開けたまま作業すると空気が入りやすいので、隣の人と協力して」などのアドバイスを受けながら実質的な業務に理解を深めた。
大島高校2年・長凜菜さんは「本を借りる際いろいろ不思議に思っていたことが理解できた。部活が終わればボランティアとしても参加してみたい」と笑顔。松元亮子さん(67)は「もともと本が好きで、時間に余裕ができたので受講した。本を探す楽しみが増えた」と喜んだ。
この他、「読み聞かせ」コースでは、大型絵本、パネルシアター、エプロンシアターなどを講義。子どもたちを前に「日曜おはなし会」でも実践した。
なお、受講修了者は同館に登録することで、今後の活動にもボランティアとして参加できる。