KAGOSHIMA熱闘会議 沖永良部島交流会

地元農家や役場職員が登壇したシンポジウム&トークセッション=知名町=

島の農業と観光考える
フリマアプリ使った 農作物ライブ販売などアイデア発表

 【沖永良部】KAGOSHIMA熱闘会議沖永良部島交流会(同会議主催)が22日、知名町余多コミュニティーセンターであった。島内外から約50人が参加。シンポジウム&トークセッションには、地元の農家や役場職員、熱闘会議メンバーら9人が登壇し、島の農業と観光の方向性を考えた。

 同会議は、県内の地域づくりリーダーらで構成され、今回、沖永良部の振興・活性化を図ろうと同島で初めて交流会を開催した。

 米山高兆会長は「熱闘会議は、人材育成と地域を応援することが目的。まずは、会議のメンバーと地元の人との間にネットワークを作りたい」とあいさつ。知名町の今井力夫町長は「島民が見落としている何かに、世の中を動かす大きな宝があるかもしれない。それを掘り起こし、島の活性化につなげてほしい」と述べた。

 シンポジウム&トークセッションには、和泊・知名両町の役場職員3人、花き農家1人、畜産農家2人、観光協会1人、熱闘会議メンバー2人が登壇。18年前にUターンしてユリの切り花を生産している東寿光さんは「島に帰ってきた頃より、経営が難しくなっているのは確かだが、その中でも後継者となる若い人達が頑張っている」。県職員として沖永良部で3年間勤務した経験のある米山会長は「沖永良部の農業出荷額は相変わらず高い。改めて数字をチェックして、自分たちのすごさを認識するべき」。和泊町役場の安田拓さんは「これからの農家は、観光とリンクさせることでマーケットが広がってくるのでは」と話した。

 また、畜産農家として働きながら、若手農家で組織されたエラブネクストファーマーズの代表を務める要秀人さんは、これまで取り組んできた婚活イベントや島で生活する外国人実習生との交流イベントなどを紹介。今後の活動目標として▽フリマアプリを使った農作物のライブ販売▽移住就農希望者が移住体験をしながら小規模農業にチャレンジできる施設作り▽ワインを生産して鍾乳洞で貯蔵―などのアイデアを発表した。